トピア内野手の463トピア

ライター・トピア内野手のブログ。野球やドラマや思う事などなど。

つとむうのことはそれほど?

「つとむう(伊東勤さん)」のことはそれほど。もう好きじゃなくなったのかもしれないーー。
そんな不安や寂しさがどこかにあった。つとむうのことで半年間週間連載させていただいた。いくら好きでも後半はネタに苦しみ、自分の力不足を恥じた。その他諸々あり、この時点では未解決だったことも心に影を落としていた。もちろんつとむうと何かあったわけじゃないのでご心配なく。

しかし、トークショーに出るとわかったら自然と足が向いてしまう。多少無理をしてでも都合をつける。惰性なのか、愛なのか。それを確かめるために、野球殿堂博物館に向かった。

仕事で15分遅れで会場に着く。トークショーが行われているスペースまでダッシュすると低めの渋いセクシーボイスが近づいてくる。ほぼ満席+立ち見の70人強を越える観客の前で、つとむうがセパ両方の順位予想をしていた。昨年まで指揮を執っていたロッテは4位。「さすがにココ(6位)にはできないでしょ」と笑う。「自分では引っ張っていけなかったが、井口監督にはできるかもしれない」。その言葉に嘘はないだろう(と思う)。スーツ姿がよく似合いてカッコいい……!

現在は侍ジャパンの強化副本部長という編成の要職だ。日本代表選手選定のため各球団の春季キャンプに足を運ぶのはもちろん、アマチュアの選手も視察に行き、挨拶回りもしている。そんな忙しい日々を送るつとむうの肌は黒く焼け、充実感に満ち溢れていた。それが何よりも嬉しかった。

質問コーナーにて、つとむうの優しさや気遣いが炸裂していた。

カープファン「丸を侍ジャパンに入れてください!」
つとむう「う〜ん、考えておきます。丸ですけど△にしておきます! 丸ですけど△に!」

司会者のツッコミがなかったため繰り返しているのがかわいらしい。ウィットに富んだジョークだ。決してオヤジギャグではない。

楽天ファン「今江選手のFA移籍は困りましたか?」
つとむう「戦力的には困りましたよ。FA移籍前年は若手を使ったりして出場機会が減っていて、自分の扱いはどうなるんですかと今江が聞いてきた。でもポジションは競争するものなので空けてという考えはなかったし、そう伝えました」

つとむうは若手を抜擢して育てるのがうまいので、個人的には今江が抜けた穴が大きいとは思わなかった。素晴らしい選手だが、怪我が多いのがなあというところではある。

私も質問することにした。ITOH 83ユニを見て「すごいですね!」といってくれたつとむう。気遣いあふれる人なのだ。くだらないことだけど、聞いてみた。

私「ネットニュースって見ますか?」
つとむう「全く見ないですね。いいことが10あっても悪いことが1つあったらそっちに引っ張られてしまう」

言い尽くされたことでも、つとむうの言葉だからこそ響く。そしてこの質問をした理由が自分の連載「必殺勤め人」を見られていないかという、自意識過剰さから来る確認だったのだ。本人に見られたくないから、あえてああいうタイトルにしていた。けして見られていなかった。そらそうよ。とてもワガママなのだが、自分の書く文章は伊東勤さんと親と大切な人には見られたくない。めちゃくちゃ恥ずかしいじゃないですか。「見る」ことはあっても仕事やなんやらで「会う」ことは絶対ない御人だと思う。そもそも会えないですし、会っちゃいけないのだ。

最後に侍ジャパン公式キャラクター・たまべヱとのツーショット撮影があった。つとむうに侍ジャパンのフラッグを持たせるたまべヱ。あり得ないほどの距離感でつとむうの隣にいるたまべヱ。大きな頭は気球のように今でも飛んでいきそうなほどプルプルしていた。真っ白なたまべヱとこんがりしたつとむう。そのコントラストが良かった。

つとむうのことはそれほど。どころかつとむうのことはむちゃくちゃ。とても好きだと改めて感じた瞬間だった。
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