トピア内野手の463トピア

ライター・トピア内野手のブログ。野球やドラマや思う事などなど。

ヴィタールは何回見たら理解できるのだろうか

2015/7/30
塚本晋也監督のヴィタールを観てきました。
浅野忠信さん主演です。
記憶をなくした医学生の高木(浅野忠信さん)が
事故死してしまった彼女の大山涼子(柄本奈美さん)を解剖実習で知らぬまま解剖していく。
その中で事故死した彼女だと気づき、それから彼女との思い出や妄想の世界を行き来しながら解剖をしていくというお話です。
彼女だと知った時の高木の切ない表情や乱暴に扱う実習仲間への怒り。
思い出だったり、きれいな海の前での妄想の世界と、現実の解剖実習のシーンがそれぞれあって、現実と妄想の行き来が正直怖かったです。
涼子の親の國村隼さん、木野花さんとの交流、実習が同じの吉本郁美(KIKI)想いを寄せられ、感情をぶつけられるシーンなど異質な恋愛映画だなと思いました。
高木の感情はなんとなくわかってきた部分と全然これはどういうことなのかわからないものがあって、
一度家で観たときよりは少しずつ分かってきましたが、まだまだ全然わかっていないなと思いました。
二度目はさらに楽しめたのでまた観たいです。
残酷で観た後は悲しくなってしまうのですが、面白かったです。

24歳の時にみたヴィタールよりも29歳目前で観たヴィタールのほうが面白かったです。
この精神世界を何回見たらわかるようになるのかと思いますが、私が死ぬまでに理解できるようになりたいものです。

この日も塚本監督のトークショーがありました。
秘蔵映像を観たり・・・非常に面白かったです。
過去作+秘蔵映像を観られて1000円だなんて安すぎると思いました。
次回作については昔からやりたいやりたいというものを時間をかけながら作品にされていますが、
最新作の野火をたくさんの人に見てもらえないと(金銭的にも)次回作が制作できないので、野火を観ていただきたいと仰ってました。
塚本監督ファンとしては野火、観られるだけ観ようと思いました。
そして好きなことを思い通りやることの大変さに心打たれました。
世界の鬼才監督、素晴らしい作品を生み出し続けている塚本晋也さんに出資者がいないって本当に何なんでしょうねとも思いました。

トークショー後、塚本監督にサインをいただきました。大好きな監督なのでドキドキしてしまい、すごく声が小さかったのでちゃんとお願いできていなかったかもしれません。
塚本監督、遅い時間に申し訳ありませんでした。ありがとうございました。
28歳364日とは思えないぐらいもじもじしていました。

もっとちゃんと主張できるようになりたい。29歳ですから。